相続税申告の基礎知識と相談先選びのポイント!初めての相続で知っておきたいこと

2024年5月28日

  • 「相続では何をすればいい?」
  • 「相談できる専門家は?」
  • 「信頼できる専門家を見つけたい」

相続が発生したとき、多くの方は疑問や不安を抱くものです。初めての相続で、何から手をつければいいのか分からない状況にあるかもしれません。

この記事では、相続税申告の基礎知識や相談するべき専門家についてまとめていますので、はじめての相続でお困りの方はぜひ最後までご覧ください。

\相続税申告での信頼できる税理士選び/

相続の基礎知識

相続とは何か

相続とは

相続とは、亡くなった人の財産や権利、義務を遺族が引き継ぐ制度のことです。

人が亡くなると、その人が所有していた全ての財産や負債を遺族が受け継ぐことになります。

財産や負債には、土地や建物などの不動産、現金及び預金、株式そして借金などが含まれます。相続を正しく行うためには、法律に従って手続きを進める必要があります。

相続は、故人の財産や義務を適切に処理し、遺族が受け継ぐための重要な手続きです。

相続税の申告が必要なケース

相続税申告が必要な場合

相続税の申告は、遺産が基礎控除の金額を超える場合に必要です。

基礎控除額は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算され、この金額を超える遺産がある場合に相続税を申告しなければなりません。

例えば、法定相続人が3人いる場合、基礎控除額は4,800万円となります。

この額を超える遺産がある場合は相続税の申告が必要です。

参考:No.4205 相続税の申告と納税|国税庁 (nta.go.jp)

相続税の対象

対象となる主な財産

  1. 不動産:土地、建物、マンションなどの不動産
  2. 動産:自動車、宝石、家具、美術品などの動産
  3. 金融資産:現金、預金、株式、投資信託、債券など
  4. 生命保険金:被相続人が契約者である生命保険の死亡保険金(一定の非課税枠を超える部分)
  5. 退職金:被相続人が受け取る予定だった退職金や年金
  6. その他の権利:ゴルフ会員権、著作権、特許権、営業権など
  7. 負債と未払金:借金や未払金など
  8. 相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した財産

相続税の対象となる主な財産は上記の通りです。

その中でも注意が必要なのが、「相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した財産」や「相続開始前3年以内の贈与財産」についても相続税の対象となる点です。

※贈与財産については、令和13年より相続開始前7年以内に贈与した財産についても相続税の申告対象となる予定です。

参考:No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)|国税庁 (nta.go.jp)

法定相続人とは

法定相続人とは

法定相続人とは、法律によって定められた、相続の権利を持つ人のことです。

法定相続人とは、法律によって定められた、相続の権利を持つ人のことです。

相続が発生した場合、誰が相続人になるかを明確にするために、法律は一定のルールを設けています。このルールに基づいて相続人となる人々が法定相続人です。

例えば、被相続人(亡くなった人)に配偶者(妻や夫)と子供がいた場合、配偶者は常に相続人となり、子供がいる場合は子供も相続人となります。子供がいない場合は、被相続人の両親や兄弟姉妹が法定相続人となることがあります。

誰が法定相続人になるかは、被相続人との関係性や家族構成によって決まります。

参考:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁 (nta.go.jp)

相続税の申告期限とペナルティ

申告期限

相続税の申告期限は、相続開始(被相続人の死亡)を知った日の翌日から10か月以内です。

期限を過ぎると、延滞税や加算税が課されることがあります。

申告期限の計算方法

申告期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月後です。

例えば、1月1日に相続が発生した場合、申告期限は10月1日になります。

期限を過ぎた場合のペナルティ

期限を過ぎると、延滞税が課されるほか、申告しなかった場合には無申告加算税が課される可能性があります。

相続税申告の相談先

相続税申告の相談先としては、税理士、弁護士、司法書士がいます。これらの専門家は、それぞれ異なる分野でサポートを提供します。

  • 税理士:相続財産の評価や相続税の計算、申告書の作成を行います。税務署への申告手続きを代行することもできます。
  • 司法書士:不動産の相続登記を行い、遺産分割協議書の作成をサポートします。
  • 弁護士:遺産分割協議や相続トラブルの解決をサポートします。遺言書の作成や法的なアドバイスも提供します。

相続税申告の相談先としては、さまざまな法律がかかわることから、税理士、弁護士、司法書士など、複数の専門家に相談する必要があります。しかし、全ての専門家に相談するのは大変な労力がかかります。

ポイント

相続の主要な専門家は「税理士」になりますので、税理士に相談し、税理士が総括して司法書士や弁護士と連携しながら進めてもらうのがおすすめです。

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相続税申告にかかる費用

相続申告にかかる費用

  • 相続税:相続する財産により決まります
  • 戸籍謄本などの取得費用:相続手続きに必要な各種証明書の取得費用
  • 税理士報酬:報酬は一般的に遺産総額の1%程度が相場です
  • 司法書士報酬:不動産の相続登記を司法書士に依頼する場合の費用です。登記手数料や書類作成費用なども含まれます
  • 弁護士報酬:遺産分割協議や相続トラブルがあった場合に、弁護士に依頼するときの費用です

無料相談先の活用

無料相談を利用することで、初期費用を抑えることができます。

国税局電話相談センターや市区町村の無料相談窓口を活用しましょう。

税務署での相談方法

税務署では、相続税に関する無料相談を受け付けています。

事前予約をすることで、スムーズに相談が進みます。

税についての相談窓口|国税庁 (nta.go.jp)

国税局電話相談センターの利用方法

国税局電話相談センターでは、匿名で相続税に関する質問ができます。

事前予約は不要で、平日のみ利用可能です。

税についての相談窓口|国税庁 (nta.go.jp)

市区町村の無料相談窓口

市区町村によっては、無料で相続相談を受け付けています。

地域の広報誌やウェブサイトで確認し利用しましょう。

相続税申告で必要な資料と取得方法

必要書類とその取得方法

相続税申告にはさまざまな書類が必要です。

申告で必要な資料

  • 戸籍謄本
  • 名寄帳
  • 預金残高証明書
  • 株式の評価証明書等
  • 生命保険証書 など

上記のほかに遺言がある場合には遺言書も必要です。

相続税の申告で必要な資料は、被相続人の財産の種類により異なります

どの資料が必要になるかはケースバイケースですので、事前に確認する、または専門家に相談して準備しましょう。

参考:相続税|国税庁 (nta.go.jp)

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戸籍謄本の取得方法

被相続人の戸籍謄本が必要です。これらの書類は、被相続人の本籍地の市区町村役場で取得できます。

名寄帳の取得方法

不動産所在地の市区町村役場で取得できます。

預金の残高証明の取得方法

各金融機関にて発行できます。

財産目録の作成

財産目録は、被相続人(亡くなった人)が残した全ての財産と負債を明確にするためのリストです。

これにより、相続人が正確に相続財産を把握し、遺産分割や相続税の申告を適切に行うことができます。

例えば、被相続人の所有していた不動産、預金口座、株式、自動車、借金などをすべてリストにまとめます。

それぞれの財産の評価額も記載します。

この情報が揃っていると、相続人全員が公平に遺産を分割でき、相続税の計算も正確に行えます。

正確な評価を行うために、専門家の助けを借りることが推奨されます

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書は、相続人全員が合意した遺産の分割方法を正式に記録するための書類です。

遺産分割協議書には、誰がどの財産を相続するか、どのように分割するかを具体的に記載します。

この文書には、相続人全員が合意し、署名・押印する必要があります。

協議書があることで、不動産の名義変更や銀行口座の解約手続きなどがスムーズに進みます。また、将来的なトラブルを防ぐための証拠としても重要です。

遺産分割協議書の作成は、相続手続きを円滑に進め、相続人間の合意を明確にするために不可欠です。

遺産分割協議書の作成に関しても、財産目録同様、専門家に作成を依頼することが推奨されます

まとめ

ポイント

相続の主要な専門家は「税理士」になりますので、税理士に相談し、税理士が総括して司法書士や弁護士と連携しながら進めてもらうのがおすすめです。

申告期限を守らないとペナルティが発生するため、早めに対応することが重要です。

相続税申告には多くの書類が必要であり、戸籍謄本や財産目録、遺産分割協議書などを正確に揃える必要があります。

専門家に相談しアドバイスを受けることにより、手続きの煩雑さを軽減し、正確な申告を行うことができます。

さらに、相続税申告にかかる費用や無料相談先の活用も忘れてはいけません。

適切な費用を把握し、必要な場合は無料相談を利用することで、負担を軽減することができます。

必要に応じて専門家の力を借りながら、安心して相続手続きを完了させましょう。

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最後までご覧いただきありがとうございます。

執筆者:プレノト

会計事務所時代は法人、個人の申告を累計500件以上担当。現在はWebマーケター。

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